札所十一番からは、また寺標のところから国道299号へ戻り、目の前にある交差点を渡ることになります。
渡った先には、コンビニがあるのですが、その向こう側に「千茶古」という喫茶店が見えます。看板があるので、すぐわかりますが、その千茶古の裏側へ入る細い道があるので、そちらの方向へ向かいます。
細い道を通り抜けると、上の写真のように目の前に「江戸巡礼古道」の札が見えます。
この「12番寺」を指す方向に歩いていきます。
札所十一番からの道は、上の写真の奥に写っている案内板のように、現在は秩父成田不動尊のすぐ脇を通る細い徒歩道を指しているようです。しかし、江戸巡礼古道はもう少し坂の下まで下がることになります。
さらに坂を下っていくと「吉田歯科医院」が見えてきます。ここの四つ角を左に曲がります。
曲がり角には、心求・はまの道しるべ石があって、「十二番みち」と書いてあります。やはり道しるべ石がある道ですね。
あとはひたすら住宅地の中をまっすぐ進んでいきます。途中古くからあるような門構えも立派な家があって、昔は巡礼宿でもやっていたのではないかと思うくらいでした。
ひたすら700m程度歩きますと、左手からの道と合流する場所にお地蔵様、巳待塔、野坂堀改修記念碑、供養塔など石碑が並ぶ一画があります。
十二番のほうから来たら、二又に見える真ん中の場所です。巳待塔の下の台座には、「右 十二番 中 十三番 左 十一番」と書かれています。ちょうどロウソク台が前をさえぎって見えにくいのですが、向かって右側から「右十二番」と縦書きで書かれています。
左からの道は、先程の秩父成田不動尊から入る細い道、現在の徒歩巡礼道から来る道です。
私はこの江戸巡礼古道だけでなく、両方とも歩いたことがありますが、車も入れないような細いところもありました。
ここは変則的な四つ角で、札所十二番から戻ってくる時もここを通りますが、戻ってくるときは、このお地蔵様や巳待塔のところは、二又に道が分かれているように見える四つ角となっています。
この合流地点はさらに、右手に行く道もあって、そちらの角の下には、「右 十三番道」と書いてある道しるべ石がありました。
ここからもさらに直進です。吉田歯科医院のところを曲がってからはただただん道にそって歩きます。1キロm程度はまっすぐ歩くと思います。
途中には、民家の前に双体道祖神も見えました。この写真でもわかりますが、ゆるくカーブがありますが、ひたすら道なりにまっすぐ歩いて行きます。この先には上を西武秩父線が走るところもあります。
西武秩父線の下をくぐってからもう少し歩くと、札所十二番の看板と入口が見えてきます。
入口の看板のところには、お地蔵様もあります。ここを左に曲がると、札所十二番の参道になります。道の左手には大きな秩父札所十二番野坂寺の寺標のありました。
入口のお地蔵様のところにも「佛道山 野坂寺」の寺標がありましたが、山門近くにも、かなり古いのではないかと思う石標があって「霊所十二番佛道山野坂寺」と書いてありました。
札所十二番野坂寺の山門に向かって左側に駐車場があります。上に玉のようなものがあって梵字が書いてある石柱のところから左に入ったところが駐車場です。
その駐車場に入ってすぐのところに、大きなお地蔵様があります。大きな石仏と言ってもいいくらいの大きさです。十二番に行ったら、このお地蔵様を見てほしいです。車で来た人ならすぐにわかるでしょうが、徒歩巡礼ですと、通り過ぎてしまいがちだからです。
そのお地蔵様の丸い台座には、「東西南北」が書かれています。この写真では、台座真正面にみえる「東」と、台座の右に書いてある「北」の文字が見えます。
このお地蔵様は以前は札所十三番へ向かう道の途中にある「五方の辻」と呼ばれる五叉路のところにあったものが、ここに移ってきたそうです。
十二番の看板がある入口を曲がってからも、けっこう長い参道でした。道の突き当りに、札所十二番野坂寺があります。札所十三番へは、もと来た道を途中まで戻ります。