秩父札所の巡礼道を徒歩で道しるべ石や石仏とともに江戸巡礼古道

秩父三十四観音霊場を江戸時代に流行した時のように歩きで周り道の巡礼石を紹介

このサイトは秩父札所と札所の間にある巡礼道に関することを書いています。

巡礼道の石碑などについてだけですので、札所、すなわち寺院については別サイトを参照ください。

札所についてはこちら>>秩父三十四観音霊場、秩父札所の記事一覧

札所七番から八番へ

先に札所七番から六番へ行くという近道ルートを書きましたが、これからは本来の「順打ち」のルートでご紹介します。

 

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再度、札所七番法長寺の山門です。晴れていれば、このように武甲山も見えますよ。

 

 

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札所七番法長寺は、牛伏堂と言われるように、本堂に向かって左側に石造りの牛「牛伏堂由来の石像」があります。詳しいいわれは、書籍やガイドブックに書いてあるかと思いますので、省略して江戸巡礼古道の話を続けます。

 

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七番法長寺の境内、本堂に向かって左側に下に降りる階段があります。けっこう急な階段です。参拝を済ませたら、こちらを下りて行きます。

 

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階段のところから、七番法長寺の境内のほうを見たところです。この場所に階段があります。ここを下りて道路に着きます。

 

 

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階段の全体像は、このような感じです。お墓参りの人くらいしか、こちらの階段を利用しないように思います。ですが、階段の周りには古くからあるような石碑も立っていました。階段を下りたら、前の道を向こう側に渡ります。

 

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なお、法長寺から階段を下りて、右側に歩くと横瀬橋の交差点に向かう途中に、交通安全観音菩薩とお地蔵様もあります。江戸巡礼古道はこちらではなく、階段を下りたら、ここの場所とは反対の左へ行きます。もし、こちらに来てしまったら、戻ってください。

 

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余談になりますが、上の写真は国道299号にある天狗坂と言われる場所から歩道の坂を登ったところから撮った札所七番法長寺です。

 

右に見える「天狗坂」と書いてある看板も現地でみるとかなり大きいものですが、その上に見えるのが法長寺です。法長寺は札所の中では最大の大きさとなる本堂を持ちます。

 

写真では法長寺がいかに大きいかわかりにくいかもしれませんが、実際に遠くから眺めると札所最大ということがわかります。

 

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法長寺の急な階段を下りて目の前の道路を向こう側に渡って左に少し歩くと、下へと下りていく道があります。道なりに右へカーブしていく道を歩いていくと、駐車場と畑の間に供養塔のような石碑がありました。

 

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さらにまっすぐ歩くと、左に横瀬町の保育所があります。 その保育所の道を挟んで反対側に寺久保の地蔵様があります。お地蔵様は、台の上に乗っていますが、その下、向かって左側に道しるべ石がありました。

 

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「みぎ七ばん ひだり八ばん」と書いてある道しるべ石です。やけに「み」の文字が大きくみえます。さらに歩くと、国道299号に合流します。左のほうに向かって国道299号を歩いていきます。

 

左手に「横瀬生コン」の工場を見ながら、武光橋を渡ります。橋を渡ると、国道299号から二又に分かれる道が見えるので、左手の脇道に入っていきます。

 

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道なりに歩いていくと、横瀬川の支流となる「生川」にかかる「柳生橋」が見えてくるので、そこを渡ります。

 

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柳生橋を渡る前に左を見ると、稲荷神社の赤い鳥居が見えます。柳生橋を渡ると同じく左側に道が見えるのですが、これが近道ルート、「七番→六番→八番」の順で歩いてきた時の道なのです。この先で合流します。

 

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さらに道なりに歩いて行きます。ここが近道ルートを紹介した時の合流地点と書いた場所です。六番→七番の順打ちで来た時は、上を走る根古屋橋の下をくぐって、左にカーブしていく道を歩いていくと、この合流地点に到着します。

 

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カワセミが上に乗っている道案内から札所八番方面に身体を向けると道のお向かいに、道しるべ石があります。ここにも「左 六ばん 七ばん」と札所六番と七番はセットになっていて、「六番から七番」の人もいれば、「七番から六番」というルートを取る人がいたことがわかります。

 

ここから先は、近道ルートでも、順打ちルートでも、同じ道になるので同じルートを通って、札所八番に向かって歩いて行きます。 

 

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そのまま生川に沿った道を歩いて行きます。ここから少し上り坂(ケンムシ坂)になっていて、左は林のようになっています。途中で、馬頭観世音の大きめの石碑とお地蔵様が収められている祠がありました。

 

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林のような暗い道を通り抜けると上のほうに石垣状の壁が見えてきます。舗装された道ですが、坂の下では、秋だと秋海棠が道端に咲いているのが見える自然あふれる道です。

 

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けっこう長い坂道を上ります。上のほうは、道端に石垣状の壁になっていました。地元ではこの坂を「ケンムシ坂」と呼ぶそうですが、どういう意味なのでしょう。 石積みされた壁の道を左にカーブするようにして道なりに歩いていきます。

 

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富田商店前の十字路が見えます。十字路のところには、手前に「みぎ 六番七番 左 八ばん」の道しるべ石があります(ここでも六番と七番はセット)。この十字路を右に曲がっていきます。道しるべ石の向こう側には、カワセミが上に乗った道案内板もあります。

 

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曲がってすぐのところに左側に「武甲山御嶽神社入口」の神社標がありました。どうやらここは武甲山御嶽神社里宮の参道になっているようです。

十字路を右に曲がると、前方に西武秩父線が上を通る場所をくぐっていくのですが、その線路の手前にも神社の入口でみかける石柱が二本立っていました。

 

 

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線路の下から150m程度歩いていくと、変則的な四つ角があり、右斜め後ろから道が来ていて、今まで来た道との分岐点に道しるべ石がありました。そこには、上にカワセミが乗っている道案内板もあります。「札所への道 左 九ばん下る」の道しるべ石です。

 

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裏からみると「みぎ 六ばん七ばん」となっています。

 

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さらに歩いていくと、御嶽神社里宮へ行く沢沿いの道が見えてきます。ここを左に曲がって御嶽神社里宮のほうへ歩いていきます。

 

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突き当りまで行く前に御嶽神社里宮の鳥居が見えます。

 

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おそらく武甲山にまで登れない人のための神社なのでしょう。拝殿の横には、杵築神社もありました。 

 

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余談ですがこの御嶽神社里宮の前の道をさらに突き当りまで行くと、そこには、秩父絹の発祥の地となる「城谷沢の井」があります。井戸は、この写真の奥にあるものがその井戸のようでした。

 

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巡礼古道は井戸まで行かないで右に曲がります。突き当りにある「城谷沢の井」の手前には沢を渡る小さな橋があるので、そこを渡って行きます。ここを上って、突き当りを左に行きますと、急な坂道となります。

 

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右にカーブした坂道を上がっていくと、札所八番山門に到着します。 山門に向かって左側にはお地蔵様もありました。

 

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札所八番の西善寺というと、樹齢500年を超えるコミネカエデが有名です。紅葉の頃、晩秋にも行ったことがありますが、このように青紅葉(青カエデ?)も素晴らしいです。

 

札所六番と七番は、どちらを先に行くかによって道が異なる部分もあります。次回は八番から九番への道になります。