秩父札所の巡礼道を徒歩で道しるべ石や石仏とともに江戸巡礼古道

秩父三十四観音霊場を江戸時代に流行した時のように歩きで周り道の巡礼石を紹介

このサイトは秩父札所と札所の間にある巡礼道に関することを書いています。

巡礼道の石碑などについてだけですので、札所、すなわち寺院については別サイトを参照ください。

札所についてはこちら>>秩父三十四観音霊場、秩父札所の記事一覧

札所十二番から十三番へ

札所十二番から十三番へは、変則的な四つ角(巳待塔が見える場所)のところまで、もと来た道を戻ります。

 

ここから札所二十番くらいまでは、秩父市内の人通りの多い場所となり、すぐに次の札所へ到着するので、サクサクと進めていきたいところです。

 

それに対して札所の後半、二十九番あたりからは札所と札所の間の距離がかなり長くなります。徒歩の場合は峠を超える必要がある札所もあります。特に、札所三十番から三十一番はかなり長い距離になります(地形の変化がありすぎて時間を忘れますが遠いです)。

 

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変則的な四つ角を十二番から戻ってくる途中で遠くから見ると、お地蔵様や巳待塔のところは、二又路のように見えます。

 

札所十二番の野坂寺に行く時もその四つ角に「右 十三番道」と書いてある道しるべ石があることを書きましたが、その道しるべ石のところを左に曲がっていきます。石の真正面から見ると、右に歩いていくことになります。

 

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ここを直進していくと、野坂町公会堂という住民の方々が集まる集会所のようなところがあります。一見すると民家風ですが秩父市の掲示板があります。その集会所の前にある駐車場が札所十二番の観音堂旧地になるそうです。

 

しかし、その駐車場の場所がよくわからなかったです。すぐ前に立つ民家が新しかったので、駐車場はなくなって新しい家が立ったのか。それとも集会所の前のスペースを駐車場と言っているのか。

 


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この住宅地の中の道をさらにまっすぐ歩いていくと、国道140号に出ます。その出たところが確かに五叉路になっています。先程、野坂寺の駐車場にあるお地蔵様のところで、五叉路があることを書きましたが、この五叉路が「五方の辻」です。お地蔵様は、この五方の辻の脇にあったのです。五方に伸びる道ですから、東西南北を知ることができて旅人にも重宝がられたことでしょう。

 

国道を向こう側に渡り、上の写真でも一番細い道にみえる斜め右に入る道が江戸巡礼古道となります。簡単にいえば、西武秩父駅に向かっていく道です。しかし、巡礼古道は現在の西武秩父駅を通過して、横切る形になります。

 

そのため駅付近は「巡礼古道が不明」となっています。今の西武秩父駅は、札所十三番方面側へのおり口はなく、すべて西武バスの発着地側からしか出られません(駅の出口はひとつ)。そこでいったん、西武秩父駅から秩父鉄道の御花畑駅への連絡通路を通って、秩父鉄道の線路の向こう側に渡りました。

 

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巡礼古道は、五方の辻から右斜めに入る細い道を通り、この線路を横切って、 駅の西側というか裏手に出たわけです。どのあたりを通っていったのでしょう。江戸巡礼古道は、もちろん線路もない時代でしたからね。

 

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西武秩父駅を突き抜けて行ったので、この駅のプラットフォーム付近に道があったはずです。


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駅から線路の向こう側に行って西武秩父駅方面を見ます。おそらく眼の前のこの道につながったのではないかと思います。

 

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ということで、このあたりが江戸巡礼古道だった道として歩きます。この道を通ると現在の札所十三番の裏手に出ることになります。裏手から行くと墓地などがあります。

 

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話は戻って、駅を横切って歩いたことにして、さらにまっすぐ行くと札所十三番があるメイン通りではなく、裏手の道に出ます。

 

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すると、家と家の間に隙間のような挟まれた場所に、「秩父札所十三番入口」の石柱が立っています。この石柱は、明治三十七年の銘があります。

 

この細い路地を入っていきます。この写真でも先のほうに見えますが、真っ直ぐ前が札所十三番の慈眼寺の山門が見えてきます。

この路地の途中には「南無阿弥陀佛」と書かれた標柱があったそうですが、私が行った時はどこにあるのか不明でした。

 

秩父十三番慈眼寺

 

路地を通って、高砂ホルモンのお店の脇を出たら、すぐ目の前が札所十三番の慈眼寺の山門になります。前の通りは、聖人横町、聖人通りとも言われています。この大通りを渡って札所十三番慈眼寺に行きます。